陸上競技部 >> 佐藤選手 インタビュー


 元旦のニューイヤー駅伝で5区を走り,区間賞を受賞した佐藤敦之(さとう あつし)選手に
お話をうかがいました。


 このたびはニューイヤー駅伝優勝おめでとうございます。佐藤選手は今回,5区を走られましたが,タスキを受けられた時にはトップとは2分17秒差で7位。走る前,どんなことを考えておられましたか?

佐藤 敦之選手走る前は,トップとは2分以上の差があり,優勝は無理だと思っていました。付き添いの五十嵐選手から,「2位の旭化成とは70秒差なのでそこを目標に行くように」とのアドバイスを受け,自分もそのアドバイスに納得し,そこを目標に走ろうと思いました。2分の差を追おうとすると無謀な走りになってしまいます。ですから,可能な設定をして気持ちを落ち着かせて走ろうと思いました。

5キロ過ぎの地点で,チームメイトから差が50秒詰まっていることを(画用紙で)知らされ,「これはもしかするといけるんじゃないか。ひょっとすると大島選手(日清食品)の動きがあまりよくないのかも。」と思いました。そうしていたら,肉眼で(トップのところにいる)第一中継車が見えるようになってきたので,「これはいけるかもしれない」と思いました。

2年前に5区を走った時には,冷静さを失ってしまい,気持ちがアンバランスな状態で気迫だけで(無理をして)走ってしまい,その後,その時のダメージで1年間マラソンを棒に振るという苦い経験をしました。ですから今回は,5キロから10キロあたりのところではペースに余裕を持たせて追っていこうと思いました。松原橋を下ったあたりで,残りあと約5キロなのですが,直感で,そのあたりから(ペースを)あげていこう,勝負だと思いました。

抜く時には,相手がついて来れないよう,自分のペースを整えて一気に抜きました。
まさか自分が2分17秒の差を逆転し,逆に22秒差をつけてタスキを繋げるとは,走る前は思ってもみませんでした。



 走り終えられていかがですか? 
 今のお気持ちと佐藤選手の今後の目標を聞かせてください。


インタビューに答える佐藤敦之選手今回走って,「大分力がついたかな」という感じを受けています。でも,優勝の余韻に浸るのではなく,結果がよかった時こそ冷静に自分の走りを見つめ直し,改善点を見つけていきたいと考えています。結果がよい時には冷静に自分の改善点を見つけ,逆に結果が悪い時には自分のよいところを見つけるようにして絶えずバランスをとることの大切さというのは,大学時代に遠藤コーチから教わりました。

今回,フォームが少し滑らかになったと言っても,まだまだ改善の余地はあります。これからまた自分の課題に取り組んでいきたいと考えています。2月には別府大分マラソンへの出場を予定しています。そこで優勝できるよう頑張りたいです。


 ESSCでは,中国実業団駅伝やニューイヤー駅伝を,毎年現地で応援しています。ESSCの会員の皆さんにメッセージをお願いします。

インタビューに答える佐藤敦之選手いつも応援ありがとうございます。最近は,(選手の)名前入りの幟を作っていただくなど,応援もますます充実し,とても嬉しく励みになっています。応援がどんどん充実していっているように,私自身の走りも,日々進化させていかなくてはいけないと強く感じています。これからも,さらによい走りができるよう情熱をもってがんばりたいと思いますので,ご声援よろしくお願いいたします。



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